住民健康講座

住民健康講座要旨

第196回平成25年11月14日(木)『初めての漢方』
  • 場所津市久居公民館
    津市久居元町2354
  • 講師ほほえみ柳山薬局
    薬剤師 黒田真理子先生
  • 講演要旨1、 漢方薬とは
    漢方薬とは天然物である植物や動物を組み合わせたもの
    民間薬と漢方薬の違い・・漢方薬は決められた処方で、体格や体質によって異なる処方が使われる。
    民間薬・・・ゲンノショウコ、ジュウヤク、センブリ、ウコン、アロエ、ハトムギ
    漢方薬の特徴・・・病名にこだわらず、症状や全身の状態を総合的に見立てる診断法
    漢方治療の適している病気・・・虚弱体質、老化に伴う高齢者の症状、アレルギー性疾患、冷え性、心身症、体調不良など
    西洋医学は病名から判断し救急の病気に有効なのに対し、漢方医学は全身の状態を総合的にみるため、心身のバランスをとるように体全体を治療していく。こうしてお互いに補い合う医療として発展していくのが目標
    2、 漢方薬の服用方法
    漢方薬の飲み方は、食前または食間にできるだけお湯に溶かして飲むのが良い。
    できるだけそのままが良いが、苦い薬にはコーヒーを混ぜたり、酸っぱい味にはレモンやオレンジジュースを混ぜる、小児はココアやはちみつ、きなこを混ぜる等で飲みやすくなる。
    漢方薬は慢性疾患では1カ月前後が効果判定の基準だが、中には頓服で使用される薬もある
    頓服が望ましいもの・・・芍薬甘草湯(こむら返り、腹痛などに使われ効果発現は5分以内)
    3、 漢方薬の副作用
    ・葛根湯、小青竜湯、麻黄附子細辛湯など麻黄を含む漢方薬は胃腸の弱い人、血圧の高い人、排尿障害のある人は注意が必要、寝る前に服用すると眠れなくなることがある
    ・芍薬甘草湯、小青竜湯、半夏瀉心湯、桔梗湯など甘草を含む漢方薬は、むくみ、血圧上昇などに気をつけて、特に漢方薬を何種類も併用している場合は注意が必要
    ・大黄甘草湯、桂枝加芍薬大黄湯、桃核承気湯など大黄を含む漢方薬は、虚弱体質の便秘に使用すると腹痛、下痢を起こすことがある。特に妊婦は注意
    4、 呼吸器疾患と漢方
    葛根湯・・・初期の風邪、発熱、悪寒、頭痛を伴うことが多い、生姜汁を加えて熱くして飲むのが効果的
    小青竜湯・・・鼻水、くしゃみ、水様の痰、アレルギー性鼻炎にも有効
    麻黄附子細辛湯・・・虚弱体質で冷え性の人に効果的で、咽喉のちくちく感や強い悪寒に良い
    香蘇散・・・妊婦、易疲労胃弱の人の風邪
    小柴胡湯加桔梗石膏・・・咽喉痛、扁桃炎
    5、 胃腸症状と漢方
    六君子湯・・・継続して服用すると消化吸収機能全般が改善される事が多いため、逆流性食道炎に胃酸分泌を抑える薬と共に服用すると良い
    補中益気湯・・・慢性的な疲労倦怠感がある虚弱体質の人に良い、風邪をひきやすい、術後の体力回復の目的などに使われる
    半夏瀉心湯・・・みぞおちのつかえ感、胃もたれ、げっぷなど体格が中等度からやや頑健な人に使われる
    桂枝加芍薬湯・・・便秘と下痢を繰り返す人、下痢の後に腹痛や残便感を伴うものに効果的
    大建中湯・・・腹が冷えて痛み、腹部膨満感のあるものに有効。冷えると腹痛が悪化することが目標となる
    ★健康を維持するために、毎日の食養生が大切である。そのために五味(酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味)をバランス良く食べることが必要。
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