住民健康講座

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令和5年11月16日(木)第270回『かかりつけ薬局・薬剤師のススメ~健康に寄り添う身近な薬剤師~』

場所津市久居アルスプラザ
津市久居東鷹跡町246
講師津薬剤師会 理事
つばめ薬局 管理薬剤師 内藤 潤先生
講演要旨講演は①知っておきたい薬の知識、②ポリファーマシーとは、③かかりつけ薬剤師についての3つの内容についてお話ししました。

① 知っておきたい薬の知識
薬を飲むタイミングとして、「食前」は胃の中に食べ物が入っていないとき(食事の1時間から30分前)、食後は胃の中に食べ物が入っているとき(食事の後、約30分以内)、食間は食事と食事の間(食事の約2時間後)などがあります。薬は決められたタイミングに飲まないと効果がなかったり、副作用を生じたりします。
複数の薬を使用している場合、飲み合わせが悪いと薬が効き過ぎてしまったり、反対に薬の効果が十分に得られなかったりすることがあります。食品(サプリメントを含む)の中にも、薬との飲み合わせが悪いものがあります。そこでぜひお薬手帳を活用してください。お薬手帳は医師や薬剤師が現在使っている全ての薬を把握できるように、一つにまとめて継続して記録するようにしましょう。
② ポリファーマシーとは
ポリファーマシーとは複数を意味する「ポリ」と調剤を意味する「ファーマシー」を合わせた造語です。単に薬の数が多いことではなく、それに関連した薬による副作用が増えるなどの問題につながる状態のことを言います。特に高齢者では、生活習慣病などが重なり、治療薬や症状を緩和するための処方が増えて、ポリファーマシーの状態になりやすい傾向があります。高齢者の薬との付き合い方として、自己判断で薬の使用を中断しない、使っている薬は必ず伝える、むやみに薬を欲しがらない、ご自身の体の状態を把握しておく、薬は優先順位を考えて最小限にすることが重要です。
③ かかりつけ薬剤師について
かかりつけ薬剤師は薬や健康、介護などに関する豊富な知識や経験をもとに、患者さんの相談に応じ、健康管理をサポートするなどのサービスを提供します。薬剤師はお薬の専門家です。医療機関から処方されたお薬だけでなく、一般用医薬品を購入する際も相談ができ、アドバイスを受けることができます。自宅での療養が必要になった場合でも、自宅でお薬の説明や管理が受けられます。

薬局には薬の相談など気軽に来局していただき、ぜひ薬剤師を身近に感じてもらえればと思います。