住民健康講座
過去の住⺠健康講座要旨
令和6年4月11日(木)第274回『三重県で送る生活習慣病療養生活』
場所 | 津市久居アルスプラザ アートスペース 津市久居東鷹跡町246 |
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講師 | 奥田医院 院長 奥田昌也先生 |
講演要旨 | 2024年4月の住民健康講座では「三重県で送る生活習慣病療養生活」と題して、特に運動療法の話題を中心にお話しさせていただきました。都市部に居住する方と違い、普段の生活でなかなか体を動かす機会がないため、意識して活動量を増やすなどの工夫が必要です。講演の際にもご紹介しました各生活習慣病の治療ガイドラインに記載されている生活習慣・運動の項目の記載をまとめましたので、参考にしていただけると幸いです。 奥田医院 奥田昌也 ------------------------------------------------------ 高血圧治療ガイドライン2019 生活習慣の修正項目 1. 食塩制限6g/日未満 2. 野菜・果物の積極的摂取 飽和脂肪酸、コレステロールの摂取を控える 多価不飽和脂肪酸、低脂肪乳製品の積極的摂取 3. 適正体重の維持:BMI 25未満 4. 運動療法:軽強度の有酸素運動(動的および静的筋肉負荷運動)を毎日30分、または180分/週以上行う 5. 節酒:エタノールとして男性20-30mL/日以下、女性10-20mL/日以下に制限する 6. 禁煙 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版 1. 禁煙 2. 飲酒 3. 肥満およびメタボリックシンドローム対策 4. 食事療法 5. 運動療法 1日合計30分以上を週3回以上、または週に150分以上中強度の有酸素運動を実施することは血清脂質を改善するため、推奨する 糖尿病治療ガイド(2020-2021) 有酸素運動とレジスタンス運動 (有酸素運動=歩行・ジョギング・水泳) (レジスタンス運動=筋トレ) 中強度の有酸素運動が推奨 週150分以上、週3回以上、運動しない日が2日続かないように 歩行の場合:1回15~30分、1日2回、10000歩 合併症の進展により運動は制限されることも 高齢者糖尿病治療ガイド(2021) (基本的には同じ、強度が違う程度) 有酸素運動とレジスタンス運動+バランス運動・ストレッチ 有酸素運動は週150分以上、週3回以上、運動しない日が2日続かないように レジスタンス運動は連続しない日程で 洗濯、掃除、料理、買い物、犬の散歩、子供の世話などの日常生活行動によるエネルギー消費を増やすように フレイルの場合:レジスタンス運動含む運動を週に2~3回、1回60分程度 負荷は軽めでもよい 痛みがある場合は、水中歩行や椅子に座ってできる運動、腰痛体操など 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(2022年追補版) 肥満の是正で改善期待できるが、運動により却って尿酸値の上昇を生じる場合もある(特に短時間の激しい運動) 有酸素運動を推奨 10分以上の運動を1日合計で30分以上、あるいは60分ほど 水分補給も忘れずに |