講演要旨 | 年齢とともに記憶力や判断力が衰えることは、誰にでも起こる事です。ところがもし、その衰えによって日常生活に支障を来すようになった場合は、「認知症」の可能性があります。75歳以上のおよそ5人に1人は認知症の基準に当てはまるとされており、現代の長寿社会に暮らす私たちにとって最も身近な疾患の一つとなりました。この10年あまりの間に認知症の治療法は飛躍的に進歩しています。早めの受診と、適切な治療、生活習慣の改善、ご家族のご協力によって、従来どおりの生活を長く続けることも可能です。<br /> 脳の老化を防ぐためには、以下のような生活習慣が効果的と思われます。<br />・規則正しい生活をする。特に起床時間を一定にする。<br />・日中、特に午前中は明るいところで過ごす。<br />・できる限り、家事や趣味などはやめずに継続する。<br />・なるべく毎日、人と接するようにする。<br />・適度の運動(散歩や体操など)を日課にする。<br /> 脳の老化予防には、日々の積み重ねが大切です。認知症のことを知ることで、不安解消の一助になれば幸いです。 |
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