住民健康講座

住民健康講座要旨

第261回令和5年1月12日(木)『女性特有の疾患—PMSから更年期障害まで―』
  • 場所津市久居アルスプラザ
     津市久居東鷹跡町246
  • 講師三重レディースクリニック
    院長 神元有紀先生
  • 講演要旨 女性は思春期、性成熟期、更年期、老年期と生理的ライフステージによって女性ホルモン(エストロゲン)の状態が大きく変化します。女性にはこのホルモンの変化に伴う病気が多くあります。
     思春期・性成熟期では月経(生理)に関連した病気が多くあります。月経困難症(生理痛)、月経前症候群、過多月経、貧血などです。月経困難症の場合は、早めの痛み止めの内服が効果的ですが、それでも痛みがとれない場合は、保険適応のピルであるLEP(low dose estrogen progestin)を内服することにより、痛みが改善します。また、ピルの内服は月経前症候群や過多月経にも有効ですし、子宮体癌や卵巣癌、大腸癌の予防にもなります。なお、月経困難症や過多月経の原因には子宮筋腫や子宮内膜症がありますので、症状がひどい場合は早めに産婦人科を受診してください。
     近年、子宮頸がんの頻度が若年層で増加傾向です。子宮頸がんのほとんどがヒトパピローマウィルスの感染が原因ですので、厚労省・産婦人科・小児科はHPVワクチンの接種を勧めています。それに加え、早期発見・早期治療のためには子宮頸がん検診も重要です。子宮頸がん検診も受けるようにしましょう。
     更年期・老年期にはエストロゲンの分泌低下に伴い、更年期症候群や高脂血症、骨粗鬆症などが出現します。
     更年期症候群では様々な症状が出現しますが、特徴的な症状はのぼせやほてりです。それ以外には頭痛、肩こり、倦怠感、動悸、関節痛、不眠、うつ症状などがあります。エストロゲンの低下によって症状は出現しますが、家庭環境の変化やストレスなどでも症状は出現します。このため、カウンセリングやライフスタイルの見直しで症状が改善する場合もあります。それ以外の治療ではホルモン補充療法や漢方薬、プラセンタ療法などを行います。
     次に閉経後には脂質異常症の頻度が男性より高率になります。このため冠動脈疾患のリスクが上昇し、心疾患の死亡率も上昇します。治療法としては、まずは生活習慣の改善(食事療法、運動療法)になります。閉経後には骨粗鬆症も出現します。食事療法と運動療法は骨粗鬆症の予防にも効果的です。
     女性特有の疾患には若い頃から様々な疾患があります。かかりつけの産婦人科を早くみつけ、何でも気軽に相談してください。
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